<< TOPへ
Smartphone-based Pedestrian’s Avoidance Behavior Recognition towards Opportunistic Road Anomaly Detection
・障害物を回避する行動を、ユーザーのスマホのセンサ情報から判別するための研究。2016年。
・こういうのを参加型センシングというらしい。
・障害物回避の際のモデル化がとても明確ですばらしい。回避後同じラインに戻る、回避後直進する、軌道を反転する、と。もちろんそのパターンは無数にあるんだろうけど、物事のたとえば8割くらいはこれで治るだろうなという、読み手の感覚にあっていて、納得感がある
・研究として焦点を当てる箇所を明確にしていることもとても良い。サーバーサイドは範囲外、自動セグメンテーションはあつかわない、など。実用的な面を考えるとシステムインテグレーションになってしまい、新規制がぼやけてしまう。あくまで新規制のあるところに焦点を当てて主張を展開することが大事なのだろうなぁ
・既存研究との関連性の述べ方も良い。環境や対象でどのように既存の研究と異なるのかを、かもしれないが、〜だろう、などと明示している。位置付けがわかりやすい。
・絵が上手。わかりやすい。
・29個の特徴量を検討
・if-thenのルールベースアプローチ、などについてふれて、最終的に教示あり学習分類器を採用したことも論立てて書いてある
・クロスバリデーション、ナイーブベイズ、ベイジアンネットワーク、多層パーセプトロン、ランダムフォレストなど、さまざまな分類法を実施。このへんも読んでいる人は、よくやったんだなと思わすめられる。結果的にランダムフォレストが最も良くて、その次がMLPとのこと。
・上位5つの特徴量のfメジャーは急激に増加するとグラフとともに記載。この辺はあまり探っていないのでいつかさぐる
・LOSO-CVも実施。同研究室の別研究と一緒の流れ
・センサーの位置の違いについても後半にデータをベースに考察が書いてある。2つの1の間で分類器を共有することは堅牢になるなど。考察が深い
・最後の結論の厚さに、これまでの研究のやり尽くしている感がある。トライをしながら都度考察をまとめて再度方針を決め、また実施し分析をまとめる、ということをトライアンドエラーで積み上げられたものなのだろう。すごい。