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Poster: A Preliminary Investigation on Eye Gaze-based Concentration Recognition during Silent Reading of Text
・生産性の向上を目的としたときに、それ阻害するものの1つが集中力の欠如であると考え、その集中力の変化具合を視線解析と機械学習で認識する取り組み。2022年。ポスター論文。
・具体的には読書のシーンを扱っている。画面のテキストを読ませる環境と、その時の被験者にTobii pro nanoを使って視線解析をしている。
・機械学習で扱った特徴量としては、眼球運動の3つのカテゴリー(以下)から得られた13種類の特徴量を選んだ
眼球運動の3つのカテゴリー:
固視(F)
サッカード(S)
瞳孔(P)
13種類の特徴量:特徴量としては、以下の8つの「最大、最小、平均、中央値、標準偏差、尖度、歪度、範囲の8つの記述統計量を算出」
固視時間
サッカード時間
サッカード振幅
サッカード速度
絶対・相対サッカード角
左右の瞳孔径
・サッカードって何?って思ったけど、以下のことらしい。へー!確かに認識してないなぁ。
サッカード現象:
視線を素早く移動させるときに生じる急速な眼球運動のこと。 サッカードが生じる際、実際には視覚情報がぶれて見えているはずだが、ヒトはそれを認識することができない。 その現象を「サッカード抑制」と呼ぶ。 また、視線を動かさずに固視している際にも微小なサッカードは生じており、それを「マイクロサッカード」と呼ぶ。
・結果的に、TOP10個の特徴量を結論として出している。やはり、機械学習するにせよ、以下の研究のように、扱うセンシングデータと、それを解析するアルゴリズム(分類器の構成)が大事なのだなぁ。勉強になる。
・そういえば、人間も事象を理解するときには、その時の応じて重視する感覚が異なるね。きっとシチュエーションに応じて分類器(判断に用いる感覚と組み合わせ)を自然に変えているのだろうなぁ
・Deep Learningを学びだして、人間のすごさを理解して感心するけど、今回もこの論文で関心してしまった。おもしろい。
・視覚障害がある中でも、コントラスト比を高くしないと見えない方であれば視線解析は可能だろうから、そこから視覚障害具合を計測出来たりしないだろうかな
・もしくは、健常者の中でもコントラスト比や、情報を探すことが難しいWebのページについて解析をして、人間系からWebアクセシビリティの改善にフィードバックさせる方式が考えられないかな、など妄想
https://dl.acm.org/doi/10.1145/3517031.3531632