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Development of Work Breakdown Structure (WBS) in High-Rise Office Buildings using Green Retrofitting based on GBCI and Minister of PUPR Regulation No.21 of 2021 to Improve the Quality of Resource Planning
・環境性能の高いビルに改修するための工事で、資源計画の質を向上させるためにWBSを使ったらいい感じだった!って主張の論文。2024年。
・WBS標準を独立変数(X)、リソース計画の正確性を従属変数(Y)として因果関係を主張しているけれど、特段数値化されていないように見えることと、相関関係の可能性もあるんじゃないのかな、と感想。WBSの標準化がリソース計画の正確性を向上させるのか、それともリソース計画の正確性を重視する組織がWBSの標準化に取り組むのか、、。
・XとYのリサーチモデルの絵はわかりやすい。
・ちなみに因果関係を明確に判断するには、次のような点に注意して研究をデザインする必要がある。
- 時間的前後関係: 原因となる変数(独立変数)が結果となる変数(従属変数)に先行して起こっていること。
- 他の要因の統制: 独立変数と従属変数の関係を調べる際、他の要因による影響を極力排除すること。
- 結果の再現性: 同じ条件で実験を繰り返したときに、同じ結果が得られること。
- 適切な統計分析: データの性質に応じて適切な統計手法を用いて、結果の有意性を評価すること。
・特に交絡因子についても検討が必要なところ。例えば、「コーヒーを飲む習慣」と「心臓病のリスク」の関係を調べる研究で、喫煙習慣が交絡因子になる。喫煙者はコーヒーを多く飲む傾向があり、かつ喫煙自体が心臓病のリスクを高めるため、コーヒーと心臓病の関係が歪められてしまう可能性がある。交絡因子の影響を取り除くためには、次のような方法がある。
- 無作為化: サンプルをランダムに選ぶことで、交絡因子が均等に分布するようにする。
- マッチング: 交絡因子の影響を受けないよう、特性が似た参加者同士を比較する。
- 層化: 交絡因子の水準ごとに分析を行い、結果を総合的に評価する。
- 統計的調整: 重回帰分析などの手法を用いて、交絡因子の影響を統計的に調整する。
・いずれにしても手間がかかるよね。。